ソルコットとコシュネ

2018年06月11日

ソルコット

「世界がぼくを待っているもので」

偽りの巫女が舞い降りた。

風の騎士を携えて、ひらりひらりと。

それは追いたくもなるだろう。

神様に話をつけに行くと言う。

まったく最近のこどもは。

呻きながら、夢の海へと飛び込むがいい。

人はここより岸辺を離れ、呼ぶ者も、戻る者も無い川へと舟を出した。

偽りの巫女にして最後の魔法使い。

見届けるならば風のように。


コシュネ

「がうー」

風を纏った獣はひょんなことからナイトを自称するようになる。

ソルコットに付き従う風猫は、いかなる危険も噛み千切る。

自慢の刃は牙と風。

主人は獣の言葉を理解し、風猫もひとびとの言葉を理解する。

けれど言葉だけじゃあないんだ、道義というやつは。

頼りにしてるぜ、風猫の旦那!

© 2022 ほがり 仰夜
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