ヤシュカ

2019年08月20日

凶星の踊り子

人は彼女を見ることが出来ない。
彼女の核は星の彼方に放り去られており、本質に辿り着かない。
宇宙の闇を見るようなのだ。
ひとでありながら個を見出せず、ひとから離れた者という印象を抱かせる。ひとでなければ何でもない。隔絶されたひと。
意思は決して伝わらず、言葉は心を波立たせない。
魂を持ちながら、彼女は幽霊のようなものとして扱われる。
暗い舞台の上で独り踊り続ける。

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