リピア

2018年06月01日

「滑り落ちた先が極楽浄土だなんて思ったかい」

木々はひとを夢見た。

木々の夢は再びひとの形を取って、鳥のように森を縫う。

子供の銀色の瞳は、森を抜けた空を映しても透明。

どこまでも行けるよ。還る場所が無いから少し空っぽなだけで。

空っぽな旅にあえぐ渡り鳥たちよ、少しの間楽しむことを許したまえ。

私たちは、きっと帰れるよ。


失った場所にはもう戻れない。

それでも子供は道を行く。旅をする。

© 2022 ほがり 仰夜
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