4.3月
2017年07月24日
3/10、冷凍木のこと
2011-03-10【08:00】眠い朝
「この間ね、水脈に穴が開いて噴水になっていたよ。水が朝も晩も噴き続けるんだ。それで周りの樹木が凍って、冷凍木になっていたよ!」
晴れた冬空を見上げてカタが言いました。眠い目をしています。鳥のくせにカタは朝が苦手です。
この間、の、夢の話だろうか。のもすが考えています。何しろカタは夢にも現実にも生きています。時折夢を現実にしてしまうのです。難しいお年頃なのです。
「木は、どんなだった」
「湯気を上げて、朝日に一瞬煌めいて、驚くほど若々しかったよ。のもすみたいに何年も生きている木だった。きれいだったけれど、寒そうだった」
「負けないさ、植物たちは」
眠そうな目をこすって、カタはまた散歩に出掛けていきました。
3/29、夜か昼かも知れぬ中にて
2011-03-29
「わっ揺れた」
地面のゆれに合わせて雛鳥がよろよろと視界から消えるのを、のもすはすんでのところで受けとめました。
「いなくならないでおくれ」
ここ何日か、二匹は身を寄せて過ごしています。お互いが少しずつあたたかいのでした。